オンチップウェビナー細胞関連第三弾Q&A:「酸化還元応答性ハイドロゲルビーズの人工コンパートメントとしての活用法」 九州大学 神谷典穂先生 - セルソーター セルアナライザー フローサイトメトリー | オンチップ・バイオテクノロジーズ

オンチップウェビナー細胞関連第三弾Q&A:「酸化還元応答性ハイドロゲルビーズの人工コンパートメントとしての活用法」 九州大学 神谷典穂先生

シスメックス株式会社・オンチップ・バイオテクノロジーズ社合同ウェビナー細胞関連第三弾
「酸化還元応答性ハイドロゲルビーズの人工コンパートメントとしての活用法」
九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門
未来化学創造センター バイオテクノロジー部門 神谷典穂先生
ご質問等がございましたらinfo@on-chip.co.jpにご連絡くださいますようお願い致します。

以下、ウェビナーの際に頂戴しました質問とその回答になります。

Q: ドロップレットはどの程度のサイズのものが作製できるのでしょうか?

A: On-chip Droplet GeneratorのW/Oドロップレットの作製レンジは直径20-40um,60um-120umの2タイプが作製可能です。 詳しくは製品情報をご覧いただければと思います。(オンチップ)

Q: ドロップレット内に封入した細菌を培養する際、細菌の生育が進んでドロップレットが崩壊することはありますか?

A:定量的なデータはございませんが ハイドロゲルビーズ自体が細菌・細胞培養中に崩壊してくるのはあまり確認できていません。 しかし、還元力を出してくるようなものがある生物であれば崩壊していくかと予想されます。(神谷先生)

Q:細菌の増殖に従ってドロップレットから細菌が飛び出すということはありますでしょうか?

A:W/Oドロップレットの場合、オイル層と水層は完全に分かれておりますので基本的に水溶性のものは中に保持された状態です。しかし、疎水性の化合物が生産された際はオイル層に移動することもあります。
また、糸状菌など菌糸を伸張する微生物の場合は菌糸先端が疎水性のため突き破るような現象も確認されています。(オンチップ)

Q: 水層にドロップレットを用いることは可能でしょうか

A:W/Oドロップレットの場合はオイル中の界面活性剤により安定していますので水層に移せません。 しかし、弊社のゲルマイクロドロップ、神谷先生のハイドロゲルビーズは水層側に移しながら実験可能なツールとなります。(オンチップ)

Q: 作製したドロップレットはどの程度安定でしょうか?

A:データは蓄積中ですが、W/Oドロップレットの場合1か月は安定的に存在しています。(オンチップ)

Q:ドロップレットの外に出た疎水性(親油性)化合物を回収や分析できるような技術はあるのでしょうか。

A: W/Oドロップレットの場合、疎水性の化合物は基本的にオイル層に溶け出ていくことが予想されます。
しかし、ゲルマイクロドロップ、ハイドロゲルビーズであればすべて親水性となりますので、
ドロップ内で疎水性の物質を保持するような系を組めば可能性があります。(オンチップ)

Q:(ドロップレットを分離する際の)装置の分離効率、精度をご提示いただくことは可能でしょうか?

A:On-chip Sort/On-chip Droplet Selectorは直径30umのドロップレットを解析・分離時はスピードは300-500drop/sec、純度(精度)は90%以上を保持しています。
補足となりますが、On-chip Droplet Selectorにてシングルプレーティング時は96ウェル10分となりますので、ターゲット頻度が多い場合は漏らさないようにドロップレットで希釈する必要があります。(オンチップ)

Q: On-chip Spisの分注速度はどの程度ですか?

A:分注スピードは96ウェルで実測60分ほどとなっております。 On-chip Droplet Selectorにてシングルプレーティング時は96ウェル10分となります。(オンチップ)

Q: 装置は嫌気チャンバーなどに入れることはできますか?

A:東洋紡社の嫌気チャンバーで実績がございます。(オンチップ)

Q: 説明中のGMDは「ゲルマイクロドロップ」ですか?

A:Gel Micro Dropの略称となります。 ウェビナー中では細かく説明がなく混乱を招いてしまったかもしれません。
大変失礼いたしました。(オンチップ)

Q: CHO細胞の実験で反応終了後、ゲルを一度水層に回収されておりますが オイルごと回収してソーターに供することが難しいのでしょうか

A: On-chip Sort/On-chip Droplet Selectorはオイル中でも分離可能な装置となりますので、W/Oドロップレット(オイル中)、GMD(水溶液)、ハイドロゲルビーズ(水溶液) すべてに対応可能です。(オンチップ)

Q:ご紹介いただいたハイドロゲル化の必要な材料(SH基化合物、HRPなど)がセットになったキットなどは市販されておりますでしょうか。

A: 今回のウェビナーによりニーズが高まることが予想されますので神谷先生とも今後協議させていただきます。(オンチップ)

Q: 未分化細胞の選別を行われたことはありますか。

A: 先生のご研究では細胞関連のデータはウェビナー中のものが全てとなります。 オンチップ側から補足となりますが、GMDではCHO細胞や肺がんの細胞などで実績があります。(神谷先生)

Q: ゲルの形成スピードはHRPの濃度に依存するとの話がありましたが、温度の影響はいかがでしょうか。

A: こちら、先生も引き続き評価を進めている最中の研究内容となりますが、 現段階では酵素反応が進行する温度範囲でゲル化は進行すると考えられます。(神谷先生)

 

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