講演者
小笠原 渉先生
長岡技術科学大学
WEBINAR
01:52~ 石毛 真行「On-chip 製品の技術紹介・アプリケーション紹介」
17:59~ 小笠原 渉先生「まだ見ぬ99.9・・・%の微生物を培養・活性・機能でスクリーニングする」
~ミリオンスクリーニングプロジェクトへの招待~
47:19~ Q&Aセッション
Q&A
2021年1月7日に開催されたシスメックス株式会社・オンチップ・バイオテクノロジーズ社合同ウェビナー第四弾のQ&Aです。
「まだ見ぬ99.9・・・%の微生物を培養・活性・機能でスクリーニングする」
~ミリオンスクリーニングプロジェクトへの招待~
長岡技術科学大学 小笠原渉先生
ご質問等がございましたらinfo@on-chip.co.jpにご連絡くださいますようお願い致します。
以下、ウェビナーの際にお時間でお応えできずでありました質問とその回答になります。
Q: Generatorなどはデモ機があるのでしょうか?
A: 弊社には常にデモ機がそろっております。サンプルの状況に応じまして持ち込みでのデモンストレーションも行っております。
Q: w/oあるいはGMDで高通気が必要な培養は可能でしょうか?タンパクの変異体を取る際に、通気が高くないと発現しないなどの状況を想定しています。
A:可能です。フロリナート系のオイルは酸素、二酸化炭素の溶解度が水よりもあることが分かっております。
Q: エマルションドロップで培養してからどのようにして微生物を単離しているのでしょうか?
A:小笠原先生の研究ではエマルジョンをOn-chip Sortで分離後、単離作業は寒天培地上で行っております。他方法といたしましては、エマルジョンの中身をゲルで固めたGMD(ゲルマイクロドロップ)の状態であればGMDを1つの単位としてOn-chip SPiSでシングル分注することができます。
Q: WODLで疎水性基質をどうやって使っているか教えてください。
A:疎水性の基質に関しましてはオイル側に移行してしまうものが一部存在いたしますので、GMDを利用することを推奨します。
Q: 環境微生物を分離するにはエマルジョンドロプは使いやすそうですが、すでに、保持している菌株ライブラリーを利用するとき多数の菌株を同時にエマルジョン化することはできるのでしょうか?
A:エマルジョン作製チップは8レーンございますので、同時に作成可能なのは8sampleとなります。
Q:WODLに基質などを後から入れることは可能でしょうか?(ピコインジェクションや融合)
A:現状WODLの状態での融合はできません。特注の流路設計等は可能ですのでご希望の方はオンチップまでご相談ください。
Q:基質送達系を開発する計画はありますか?
A:現状では計画としてはございませんが、弊社で可能なことであれば是非前向きに検討させていただきます。
Q: ドロップレットをキャプチャーして番地付けする際は、ドロップレットは培地なりオイルなりに浸した状態で培養を行うのでしょうか?もしくは他の方法で乾燥を防いでいるのでしょうか
A:乾燥に関してはオイルは蒸発してしまいますので定期的にOpenにしていただく、もしくはGMDの場合でございましたらば培地に浸した状態で培養し続けることもできます。
Q: 同じ微生物をドロプレットに封入した場合、ドロプレット間でどれくらい差がでますか?ドロプレットの大きさのフレはわかるのですが、生育のフレはどれくらいあるでしょうか(たとえば大腸菌で)?
A:厳密に同一の大腸菌で生育の評価をしたことはございませんが、スタートの個数が1個の場合に目立って培養が遅いものは見受けられませんでした。エマルジョンに封入することで生育が遅くなってしまうことは中の栄養がなくなる以外は起こりにくいと考えております。
Q: 培地に界面活性剤が入っていたり、微生物が界面活性剤を出したりすると、ドロップが破綻することはないのでしょうか。
A:培地に元々界面活性剤が入っておりエマルジョンの安定でなくなるものも一部見受けられます。一度ご要望の培地で作製されるか確認が必要になります。他、微生物によってエマルジョンが破壊されることは物理的な要因を除いてまだ確認はされておりません。
Q: 不溶性のものエマルションに内包することは可能でしょうか?
A: 分離してしまう物質では難しいのですが、マイクロビーズのような懸濁できるものであれば溶解しなくても封入することができます。